もし身近な人からトランスジェンダーだと
カミングアウトされたらどうしますか？
トランスジェンダーのことは知っていても
身近な人からいざ言われてみると、
どうすればいいか分からず
頭が真っ白になってしまうかもしれません。
対応次第では相手を傷つけてしまわないか
心配になることもありますよね。
もし身近な人がトランスジェンダーだと
カミングアウトしてきたらどのように接すればいいでしょうか？
まずは落ち着いて相手の話に耳を傾けてみることです。
相手がカミングアウトしてきたのは、
それだけ本当のことを話せるほど信頼しているからです。
ただ信頼されていても
具体的にどうやって接すればいいのかわかりませんよね。
カミングアウトしてきたトランスジェンダーに対しての接し方について述べていきます。
カミングアウトしてきたトランスジェンダーへの接し方
相手の言うことを受け止める
いきなりのカミングアウトに
戸惑ってしまった場合はまず心を落ち着かせます。
複雑な感情を持つかもしれませんが、
落ち着いて相手のいった言葉を受け止めます。
相手もとても緊張しているはずです。
言葉が出ない場合は「そうか」だけでも構いません。
相手を肯定する意思だけでも表すことが大切です。
どうしても対応に困った時は
「どうすればいいか分からない時間をもらえるかな」
と伝えてもよいでしょう。
相手の話を聞く
カミングアウトを受け止めたら、
今度は相手の話を聞いてみましょう。
相手が緊張して話しにくそうなら
「よかったらくわしく話をきかせて」
と尋ねてみましょう。
きっと相手は心の中がいっぱいいっぱいで
話したいことがあるはずです。
相手は話することで緊張がほぐれていきます。
ときには価値観の相違を感じるかもしれませんが、
否定せずに受け止めてあげましょう。
感謝する
カミングアウトは非常に勇気のいることです。
話すことで嫌われたり不利益を被るリスクを抱えているからです。
カミングアウトは信頼の証だともいえます。
相手の勇気と信頼に
「ありがとう」と感謝を述べましょう。
また「そうか、なんとなく前から感じてはいたんだ」
という言葉は相手への理解を示す言葉にもなり
安心感をもたせるようになります。
秘密にする
原則相手のカミングアウトしたことは
他の人には秘密にすることです。
たとえ相手の仲の良い友人や
信頼いている先生であっても口外してはいけません。
「このことは他の人に話してもいいの？」
「誰となら話してＯＫ？」
とかならず相手に伺うことです。
他の人の前でどう接すればいいか分からない時は、
相手に教えてもらいましょう。
また相手もカミングアウトすべきか悩んでいる場合もあります。
そういうときは相談に乗ってあげましょう。
お互いに相談し合うことで信頼関係が強くなっていきます。
接し方の注意点
普通に接する
基本的には特別扱いせず普通に接することが重要です。
トランスジェンダーはマイノリティだからと
特別扱いすると人間関係が難しくなります。
特別でなく同じ人間だという意識で普通に付き合っていきましょう。
性にかかわる話はＮＧ
性に関わる言葉遣いには気をつける必要があります。
たとえば、ホモ、レズ、彼氏・彼女はいるの？
等の性に関わる話は言ってはなりません。
そうした言葉はそもそもセクシャルハラスメントになります。
うっかり言ってしまったら素直に謝りましょう。
もっとも気をつけるのは「アウティング」
トランスジェンダーにたいして
最も気をつけなければいけないのは
「アウティング」です。
アウティングとは当事者の許可なく
カミングアウトしたことを勝手に言いふらすことです。
立場上言ったほうがいい場合があっても
絶対に言ってはなりません。
アウティングしてはいけないのは、
当事者が周囲から誤ったイメージを抱かれ
人間関係や社会的に不当な扱いを受けてしまう危険性があるからです。
２０１５年、一橋大学でゲイであることをＬＩＮＥで広められ、
アウティングされた学生は自殺してしまう事件がありました。
相手から同意をえないアウティングは重大な人権侵害です。
対応にこまったら当事者にかならず相談しましょう。
まとめ
トランスジェンダーからのカミングアウトされたら、
まず落ち着いて話を聞いてあげることです。
そして他の人と同じように普通に接することです。
カミングアウト後も接し方について
わからないことが出てくるかもしれません。
わからないことは相手に教えてもらえばいいのです。
相手はあなたのことを信頼しているから打ち明けたのですから
こちらも信頼で応えていきましょう。
