煽り運転は2018年からニュースなどでかなりの数が
報道されているのを見た方も多いのでは、ないでしょうか。
ニュースなどで取り上げられるほどの煽り運転をしているのは、
かなり悪質な物がほとんどですが、
ちょっとした煽り運転などは日常茶飯事といっていいでしょう。
2017年に起こった東名高速道路での煽り運転による死亡事故や、
2019年に常磐道でおきた、
煽り運転による暴行事件と煽り運転による悪質化が
際立つようになっているのも事実です。
これに、対して今までの道交法では
煽り運転に対しての罰則はあまりにも軽い物であり、
紹介した事件に対して
道交法での煽り運転に対する罰則強化が図られました。
煽り運転に対する罰則強化はいつから始まるのか?
と思っている方も多いでしょう。
煽り運転の罰則強化は2020年6月30日から施行されたのです。
煽り運転の罰則強化の内容を紹介していきましょう。
煽り運転の罰則はどのように変わったか?
煽り運転の罰則強化が2020年6月30日から施行されています。
といっても今までの煽り運転の罰則について
どのようになっているのかが不明確と感じるはずです。
2020年6月30日以前の道交法26条の罰則規定
- 車間距離保持義務違反高速道路では、
3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金
一般道路では、5万円以下の罰金 - 急ブレーキ禁止違反
3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金 - 追い越し方法違反
3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金 - 進路変更禁止違反
5万円以下の罰金
違反点数にかんしては、
高速道路では2点、
一般道路では1点のみが、減点されます。
これを見てかなりの方が驚くのではないでしょうか。
最高刑でも3ヶ月以下の懲役または、5万円以下の罰金ですから、
煽り運転をした相手にとっては、
あまり効果が期待できる罰則ではありません。
罰金でも前科はつきますが、服役するわけではありませんから、
正直痛くもかゆくもないし反省することすらない可能性も高いです。
今回の法改正によってどう厳罰化されていくのかに焦点がありましたが、
かなり厳しい物になっていると考えていいでしょう。
今回施行された、改訂道交法の内容では、
以下のようになっています。
- 通行妨害目的で交通の危険のおそれのある方法により
一定の違反をした場合罰則として、
3年以下の懲役または50万円以下の罰金行政処分として、
違反点数25点で免許取消しとなり、
再取得するまでの欠格期間は2年となっています。 - 上記に加えて、更に著しい危険(高速道路での停車など)を生じた場合、
罰則として5年以下の懲役または100万円以下の罰金行政処分として、
違反点数35点で免許取消しとなり、
再取得するまでの欠格期間は3年となっています。
改訂された道交法と以前の道交法では、かなり罰則の違いと、
一発免許取消しとなるので、
かなりの抑止力となることが期待できるでしょう。
ただ、罰則が強化されたとしても
煽り運転がなくなることは考えにくいのが現状です。
煽り運転の罰則が適用される条件と被害に遭った場合の対処法は?
煽り運転の罰則が強化されたことが分かったことでしょう。
どこから、煽り運転になるのか?
と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
煽り運転の対象となる運転行為
- 車間距離を極端に詰める(車間距離保持違反)
- 急な進路変更を行う(進路変更禁止違反)
- 急ブレーキを突然かける(急ブレーキ禁止違反)
- 危険な追い越しを行う(追い越し方法違反)
- 外交車線にはみ出す(通行区分違反)
- 執拗なクラクション(警報機使用制限違反)
- 執拗なパッシング(減光等義務違反)
- 幅寄せ・蛇行運転(安全運転義務違反)
- 高速道路での低速走行(最低速度違反)
- 校則道路での駐停車(高速自動車国道等駐停車違反)
この10個ほどが挙げられます。
これらの煽り運転に遭遇してしまう場合が、
車を運転している限りはゼロとは言い切れないです。
煽り運転に自分が被害が合った場合の対処法は、
有無を言わさず110番に電話をかけることが
被害を最小限に抑える方法になります。
それと、むやみに窓やドアを開けずに
ひたすら車内に閉じこもることです。
高速道路では、どこの高速道路と何キロポスト付近なのかを伝えましょう。
一般道で場所がわからない場合では、
警察の方で携帯の端末のGPSで現在地だいたいの確認が取れますので、
目標物を伝えてください。
後は、自分が後続車に衝突されないように
安全な場所に車を移動させることが出来れば、
2次被害に遭う事は避けられます。
まとめ
煽り運転の罰則の変更内容やいつから適用されるかなどについて紹介してきました。
煽り運転をする方の特徴は、
基本的には車に乗ると性格が変わるタイプの方が多いようです。
車を運転することで、
車を自分が支配している気持ちになってしまうと考えられます。
確かにイラっとする運転をする車も多いですが、
その時は一呼吸置くことで、煽り運転をすることが少なくなります。
アンガーコントロールでは、6秒間我慢することで、
怒りのピークを脱すると言われていますので、
イラっと来ても心の中で6まで数えたり、
違ったことを考えたりすることで、
心境の変化が起きるのです。
罰則が厳しくなったことで、
家族がいる方は子供たちが楽しみにしていた旅行などが
できなくなってしまう事が考えられますので、
イラっとしても煽り運転をするのではなく、
家族のことを考えるようにするのもいいかもしれません。