暖かくなって庭の草花の蕾もゆるんでくる春。
成長するのは花や農作物だけではありません。
庭のあちらこちらで雑草たちも大きく育つ季節です。
同じように雑草たちも
庭のあちこちから生えて大きくなっていきます。
伸び放題になった雑草は虫たちの住み家となりますし、
なにより見た目がよくありません。
そんな雑草の駆除には除草剤がよく使われますが、
その使用に抵抗感がある人もいらっしゃるでしょう。
身近なもので雑草駆除に効果のあるものを紹介します。
雑草駆除対策に塩を使う方法
少し難しい話になりますが、
「浸透圧」という言葉をご存じでしょうか?
一言で言えば、ふたつの液体があったとき、
水は薄い方から濃い方へ流れるというものです。
塩を撒いて植物が枯れるのもこの仕組みを使っています。
植物の周囲を濃い液体(塩水)にして、
植物内の水吸い出して「脱水状態」にして枯らします。
試してみると、確かに効果があり、
雑草を含む植物を枯らすことができます。
しかし、塩の使用は、
事前によく検討しからにしましょう。
塩は地中で分解されません。
一度撒いてしまうと、
雨などで塩分が流れ出てしまわない間は
雑草が生えてきません。
農作物も育ちません。
そして塩は周囲の鉄製品の錆の原因になりますし、
流れ出た塩が周囲の田畑に流れ込むと、
そこの農作物に被害を出してしまいます。
効果は絶大ですが、回復の手間も絶大です。
塩(塩水)を撒くことはおすすめできません。
雑草駆除対策に重曹を使う方法
天然素材の汚れを落とす材料として、
料理の材料として使われている重曹、
別名炭酸水素ナトリウムも植物を枯らす効果があります。
重曹が植物の内部に入るとその働きで細胞を死滅させたり、
水分の排出・蒸発を促したりすることで枯らします。
除草剤のなかには炭酸水素ナトリウムを使ったものもあります。
(例えば「ハーモナイト」とか)
では、この重曹を溶かした溶液を雑草に撒けば
効果があるのか?と言われると、
「効果はあるけど少しだけ」が答えになります。
先に説明したとおり、
重曹の効果は植物の中に入ったときに発揮されます。
単に重曹を溶かした水を撒くだけでは植物に吸収されません。
重曹を使った雑草対策は、
雑草の生育を遅らせる程度で
枯らすまでの効果を期待できません。
雑草駆除対策に酢を使う方法
家庭園芸をやられている方ならご存じでしょうが、
畑に作物を植える前に石灰などを撒いて
土壌を中性~弱いアルカリ性に調整します。
これは植物が成長しやすいためです。
反対に強い酸性やアルカリ性のものは、
植物を弱らせて枯らします。
酢は酸性ですから吸収されると内部から植物を枯らします。
具体的な方法は、少量のクエン酸や
お酢を水に入れて混ぜればできあがりです。
これを直接雑草に振りかけてもよいですし、
周囲の土に撒いても効果があります。
酢は、料理に使う食用の酢でもOKです。
子供やペットが遊ぶ庭でも安心して使用できます。
除草効果がある酢ですが気をつけたいことがあります。
一つは臭い。
撒けば酢の臭いが立ち込めます。
二つめは酸性であること。
雑草を枯らすのに役立つ酸性ですが、
金属の腐食やコンクリートの劣化の原因になります。
三つめは費用。
広い範囲に撒くならそれなりの量の酢が必要になります。
使う場所の様子を確認してから使うようにしましょう。
雑草駆除のベストな対策は?
残念ながら安全に雑草だけを
完全に生えてこないようにする方法はありません。
環境や状況に合わせて方法を組み合わせていきます。
雑草の成長を遅らせるのが目的なら、
重曹を使う方法が手軽です。
臭いを気にしないのなら
酢を使って枯らす方法がよいでしょう。
これらと人手による作業(草むしり、草刈り)
を組み合わせていくことで、
雑草が生い茂るのを防げます。
また、雑草が再び生えてくるのを遅らせるには、
シートをかぶせる方法もあります。
複数の方法の組み合わせることで、
きれいな状態を保つことができます。
まとめ
除草剤を使わなくても、
雑草を枯らすことができます。
しかし残念なことに、
時間が経てば雑草は再び生えてきます。
きれいな庭を維持するためには、
定期的な除草作業は必要です。
でも、身近なものを組み合わせることで、
除草の手間を減らすことができます。