「自炊で食費を節約しているけど、
毎日作るのは正直きつい…。」
「手料理って、どれくらい日持ちするのかな?」
「正しい保存方法や、食べるときの注意点も知りたい!」
「自炊の負担が減らせたらいいな。」
こういった悩みや要望に応える記事です。
最後まで読めば、次のことがわかります。
- 手料理はどれくらい日持ちするかがわかる
- 日持ちするものと、しないものがわかる
- 手料理の正しい保存方法がわかる
- 食べるときの注意点がわかる
本記事は、居酒屋・寿司店で15年の調理経験があり、
現在も仕込みから保存までを行う料理人から聞いた話です。
料理が腐る原因は、食材に含まれる水分です。
いかに水分を上手に処理するかが、
日持ちさせるコツです。
特別な技術は必要ないので、
ぜひ参考にしてみてください。
手料理はどれくらい日持ちする?基本は2~3日です!
作った日を入れて、冷蔵保存で2~3日が目安です。
手料理には保存料が入っていないため、
あまり日持ちはしません。
【料理が腐る原因】
細菌が増えると料理は腐ります。
細菌が増えるには
- 栄養
- 適温
- 水分
の3つが必要です。
とくに水分を減らすことは、重要な要素です。
水分が足りなければ、細菌は活動できないからです。
2つの考え方があります。
- 水分量そのものを減らす(乾燥)
- 細菌が利用できる水分量を減らす(塩漬け)
例えば、
干し椎茸やかつお節などの乾物は、
水分そのものが少ないので、腐りません。
一方でおせち料理など味付けが濃い手料理は、
水分を含んでいても、日持ちします。
塩や砂糖がたくさん入っているため、
細菌が利用できる水分が足りなくなるからです。
手料理を日持ちさせるには、
調味料をうまく使って、
細菌が利用できる水分を減らすことが重要です。
「味が濃い料理ばかりだと体に悪い…」
確かにそのとおりです。
塩分のとり過ぎが気になる場合は、
お酢を多用すると良いでしょう。
お酢の抗菌作用によって、
細菌が増えるのを抑えられるからです。
塩、砂糖、酢を多く使った手料理は、
基本的に日持ちします。
【日持ちする料理】
• 塩漬け(お新香)
保存する前に余分な水気をよく切ります。
• 酢漬け(マリネ、ピクルス、南蛮漬け)
塩よりもお酢をきかせると、味が濃くなり過ぎません。
• 味がしみている料理(肉じゃが、煮付け、おでん)
煮汁ごと保存することで、中心まで調味料が入ります。
• 水分を飛ばした料理(きんぴら、ひじき)
調理の段階で、水分をしっかり飛ばします。
【日持ちしない料理】
• 野菜炒め
キャベツやもやしは水分が多い野菜だからです。
加熱や調味料の影響で、
時間がたつほど水分が出てきます。
• 玉子料理
実は加熱した卵は日持ちしません。
卵白に含まれる抗菌作用の働きが、失われるためです。
ゆで卵を日持ちさせたい場合は、
調味料に浸して味付け卵にしましょう。
• 和え物
白和えやバンバンジーなどの和え物も、
あまり日持ちしません。
中心まで調味料がしみ込まないからです。
調味料が少ないと、
浸透圧の関係で逆に水分が出ます。
手料理の正しい保存方法
手料理を正しく保存する方法は、以下の4つです。
1. 粗熱をとる
煮汁ごと保存容器に入れ、
人肌の温度になるまで冷まします。
氷をはったボウルの上に、
鍋をのせておくと短時間で冷やせます。
2日以上保存する場合は、
1度火を入れ直すと日持ちします。
2. 清潔な保存容器を使う
しっかりと乾燥・消毒したものを使います。
とくに水気は完全に取り除いてください。
3. ラベルを貼る
作った日付をシールに書いて貼っておくと、
管理しやすくなります。
古いものは手前に置いて、
新しく作った料理を後ろにしまうと、
ロスが出にくくなります。
4. 冷凍保存を使い分ける
料理によっては冷凍保存を活用しましょう。
フリーザーバックが便利です。
冷凍の際は、空気を抜いてから保存してください。
1食分ずつ小分けにすると、使い勝手が良くなります。
【冷凍に向いている料理】
- カレー、シチュー、ハンバーグ
カレー系は、具材を細かくするのがコツです。
じゃがいもやにんじんは、
冷凍すると水っぽい食感になるからです。
ハンバーグは小さめに成形して焼き、
粗熱をとってから、小分けにして保存バックに入れます。
【冷凍に向かない料理】
- こんにゃく料理、生野菜サラダ
こんにゃくは冷凍すると、
カチカチに硬くなって食べられません。
生野菜は食感が悪くなるので、加熱用にまわすか、
塩や酢で下味をつけてから、
冷凍すると美味しく食べられます。
保存料理を食べるときの注意点
再加熱する
冷蔵保存中に増えた細菌を、
加熱によって殺菌するためです。
電子レンジでも良いので、
必ず再加熱してから食べるようにしましょう。
食べる分だけ別のお皿に移しかえる
少しでも冷蔵状態にしておくためです。
食べる分だけお皿に盛りつけて、
すぐに冷蔵庫にしまいましょう。
あらかじめ、1食分ずつ小分けにして保存すると便利です。
まとめ
手料理が日持ちする目安は、冷蔵保存で2~3日です。
日持ちする手料理は、次のとおりです。
- 塩漬けにしたもの
- 酢漬けにしたもの
- 味がしみ込んでいるもの
- 水分を飛ばしたもの
日持ちしない手料理は、次のとおりです。
- 炒め物
- 玉子料理
- 和え物
手料理を保存する方法は次の4つです。
- 粗熱をとる
- 清潔な保存容器を使う
- ラベルを貼って管理する
- 冷凍保存を使い分ける
食べるときは次の点に注意してください。
- 必ず再加熱する
- 食べる分だけ移しかえる
手料理は作りたてが美味しいものです。
ですが、毎日作るのは大変だし、
食べ切れないとロスになってしまいます。
上手に保存すれば、手料理でも日持ちするので、
自炊の負担が減らせます。
南蛮漬けや煮付けのように、
時間がたってから美味しくなる料理もあります。
この記事を参考にして、
空いた時間を有効活用してみませんか。