お餅の性質とお餅を食べるときの人間の体の条件が関係しているみたいです。
なにが言いたいかというと、
お餅のネバネバした特性と
お餅を食べた時に口の中の唾液が少ないなど
詰まりやすい条件が揃うと
お餅が詰まりやすくなってしまうということです。
例えば普通にお餅を食べた場合だと、
歯で細かくされたお餅は、
舌で唾液と混ざって一つの塊になります。
その塊は舌と上あごを使って喉に送られます。
そこからは自分の意思とは関係なく
反射的に飲み込みが始まります。
お餅を飲み込むときに
喉頭蓋という蓋が気管の入り口を塞いでくれて、
反射的に気管に食べ物が入らないようにしてくれているのです。
そして同時に、
いつもは閉じている食道の入り口が開いて
お餅が胃へと流されていきます。
その反射機能がうまく働かないときに
お餅が詰まってしまう現象が起きるのです。
なんだそれだけか、それなら気を付けて食べれば問題ない、
まだ高齢者じゃないから関係ないと思ったあなた。
消費者庁のHP見ると確かにお餅が原因の窒息事故は
65歳以上の高齢者の割合が81%で一番多いです。
その次に多いのが子供です。
それでも若い人でもお餅が詰まりやすい条件が整えば、
喉にお餅が詰まってしまう可能性は十分にありますよ。
お餅の特性とお餅が詰まりやすくなる条件は?
まずはお餅の特性から見てみますね。
お餅は温度が下がるにつれて硬さが増す性質を持っています。
口の中に入れて喉を通るときには見た目よりも温度下がっていて、
思いの外硬くなっていることが多いです。
40度以下になると硬さが増してしまうので、
温度が下がるほどもっとくっつきやすくなって、
粘膜にも貼りつきやすくなってしまいます。
そして嚙み切りにくいし、飲み込みにくいお餅。
他の食材は飲み込んだ時に間違って気管に入っても、
咳き込めば口の外に出てきやすいのですが、
お餅はそうはいかないのです。
お餅は詰まるとネバネバしているので
気道も塞いでしまって
窒息の原因になりやすいと言われています。
つまり他の食材なら咳き込んで外に出すことができるけど、
お餅はネバネバしているから貼り付いてしまって
外に出にくいということですね。
次に、お餅が詰まりやすくなる条件を見てみますね。
・噛む力や飲み込む力が弱く、唾液の分泌も減っている。
噛む力は年を取るにつれて衰えていきます。
噛むほど唾液が出てくれて飲み込みやすくなるのですが、
高齢者の唾液の分泌量は若い人の半分以下と言われています。
子供も大人より体が小さいので噛む力は弱いです。
子供がお餅を詰まらせてしまう条件は
高齢者と同じようなものと言えますね。
・高齢者や子供は肺活量がないため詰まりかけた時の咳き込む力が弱い。
・口の中が乾燥している。
口の中が乾燥していると余計にお餅が口の中でくっつきやすくなってしまいます。
このような理由がお餅が喉に詰まりやすくなる条件と言われているのです。
どうでしょうか?
お餅の特性と詰まりやすくなる条件を見てみましたが、
お餅の温度や口の中が乾燥しているかどうかなんて
食べる時にあまり考えないですよね。
お餅が詰まらないように食べるには?
どこまで気を付けて食べればいいの?
と思ったかもしれません。
そこで、消費庁の資料に載っていた安全なお餅の食べ方を紹介します。
小さく切って食べる。
あらかじめ調理する前に食べやすい大きさに小さく切っておきましょう。
食べる前にお茶や汁物で喉を潤しておく。
唾液が少ない高齢者や唾液が少ないと感じる場合は先にお茶などを飲んで喉の通りをよくしておくことが大事です。
だたし、お茶などはあくまでも唾液の補助のため、お餅がうまく飲み込めないからといってお茶などで無理矢理流しこんではいけません。
よく噛んで唾液と混ぜ合わせてから飲み込む。
少しずつ口に入れて、よく噛むことで唾液の分泌も促され、お餅と唾液がよく混ざるようになってスムーズに飲み込めるようになります。
そして、口の中にあるお餅をすべて飲み込んでから次のお餅を食べるようにしましょう。
それでもお餅が喉に詰まるかもと心配な場合、気管に詰まっているのか、食道に詰まっているのか、詰まった人の意識があるのか、ないのかによって対処法は変わってきます。
対処法が気になるあなたは事前に調べておくと安心かもしれません。
いずれにせよ、安全に食べるよう気を付けることで世代問わず喉に詰まらせないようにすることが大切ですよね。
まとめ
私は高齢者ではないですが、過去にお餅を喉に詰まらせた経験があります。
その当時の状況を思い返してみると確かに上に書いたような条件に当てはまっていました。
口の中は乾燥し、大量にお餅を押し込み、よく噛まずに食べていましたから。
毎年ニュースでお餅を喉に詰まらせる話題に上がるのは圧倒的に高齢者が多いですが、若い人でも十分に気を付けなければいけない食材だと感じます。