- カニだしの取り方が知りたい。
- カニだしの賞味期限と保存方法は?
- カニだしを使った料理を教えて。
カニの殻からは、濃厚な出汁が取れます。
甲殻類の殻には、
旨味や栄養がふんだんに含まれているからです。
この記事は、
美味しいカニだしの取り方について、
詳しく解説します。
この記事の内容を実践するだけで、
カニを余すことなく味わえます。
美味しいカニだしの取り方は、殻の下処理にあります。
- 小さくカットする
- 焼く(炒る)
以上2つの工程を加えてから煮込むだけで、
風味豊かなカニだしが取れます。
取ったカニだしは、すぐに冷凍保存すれば
美味しさが長持ちします。
- 【カニだしの取り方】コツはカニ殻の下処理!
- 美味しさ長持ち!カニだしの保存方法【冷凍保存がおすすめ】
- カニだしを使ったアレンジ料理5選!【身がなくてもカニ風味】
- だしを取り終えたカニ殻の処理方法【まとめ】
【カニだしの取り方】コツはカニ殻の下処理!
カニだしを取るときは、かつお節は使いません。
繊細なカニの風味が、
強い魚介系の香りに負けてしまうからです。
加えるなら、昆布だしがおすすめです。
風味を邪魔せず、旨味だけをプラスしてくれます。
カニだしの取り方
1. 殻を小さくカットする
断面が広いほど、カニのエキスがたくさん出ます。
キッチンバサミで、縦か斜めに小さくカットしましょう。
特に肩肉と言われる足の付け根は、
カットすることでだしが取りやすくなります。
カニの殻はとても硬いので、
ハサミを使う際は注意してください。
2. 殻を焼く(炒る)
炙ることで香ばしさが加わり、
磯の香りも引き立ちます。
魚焼きグリルか、
オーブントースターで焼き目がつくまで炙ります。
焦げると臭いが全体にまわってしまうので、
くれぐれも注意してください。
フライパンで炒る場合は、
テフロン加工を傷つけないように
クッキングシートを敷くと良いでしょう。
3. 酒と水を加えて沸騰させる
水の量は、カニ殻がかぶるくらいです。
酒を加える目的は、主に次の3つです。
- 臭みを取る
- 防腐効果により日持ちが良くなる
- 旨味と香りをプラスする
カニ殻の量が少ない場合は、
昆布を加えて旨味を足してあげましょう。
4. 沸騰したら弱火で30分~1時間ほど煮込む
アクが出たら取ります。
特に最初に出るアクは臭みの元なので、
丁寧に取り除きましょう。
キッチンペーパーやアルミホイルをかぶせておくと、
ある程度アクを吸い取ります。
煮詰めるようにじっくりと、
カニのエキスを抽出します。
火加減が強すぎると、
水分がなくなって焦げてしまうので
注意してください。
5. 人肌に冷ましてからこす
冷める過程で、さらに出汁が出ます。
こす際は、ザルにキッチンペーパーを敷いて
カスが入らないようにしてください。
キッチンペーパーに吸収されただしも、絞り取ります。
最後の一滴まで抽出しましょう。
カニの品種によるとり方のコツ
ズワイガニ
ズワイガニは、どんなサイズでも良いだしが出ます。
小さくても、殻は捨てずにだしを取りましょう。
タラバガニ
大型のタラバガニは大量に殻が出ますが、
水分を多く含んでいるため、だしは薄めです。
取り方のコツは、水の量を減らして煮込むことです。
毛ガニ
カニみそが美味しい毛ガニは、
サイズが小さく取れる殻の量も少ないのが難点です。
取り方のコツは、
もっともだしが出る甲羅の部分を必ず入れることです。
美味しさ長持ち!カニだしの保存方法【冷凍保存がおすすめ】
せっかく取っただしを長持ちさせるなら、
冷凍保存がおすすめです。
冷蔵だと、2~3日しか持ちしません。
必ず、だしを取ったその日に冷凍しましょう。
日がたって劣化したものを冷凍しても、
風味が損なわれているからです。
人肌の温度まで冷ましたら、
すぐに容器にうつして冷凍しましょう。
このとき、小分けにしておくと、
後で使いやすくなります。
ふた付きの製氷皿が便利です。
カニだしがキューブ状の氷になるので、
扱いやすいです。
氷1個あたりの分量をはかっておけば、
調理するときに計算しやすくなります。
だし汁は水とほぼ同じ密度なので、
15ml(15㏄)=15gでOKです。
「だしを冷凍して大丈夫なの?」
むしろ、冷凍保存の方が鮮度を保てます。
食べ物に含まれる水分が、腐敗の要因になるからです。
水分を凍らせることで、菌の繁殖を防げます。
製氷皿で完全に凍らせたら、
フリーザーバックにうつして、
しっかり空気を抜きます。
密閉性を高くして酸化を防ぎ、
他の食材の臭いが移らないようにしましょう。
ちなみに、すぐにだしを取らない場合は、
殻自体を冷凍すれば臭いを出さずに保存できます。
殻を洗った後、しっかり水気を切ってから
フリーザーバックに入れて密閉します。
頻繁にカニを食べるなら、
2~3回分をまとめてだし取りした方が楽です。
カニだしを使ったアレンジ料理5選!【身がなくてもカニ風味】
取り方と保存方法がわかったところで、
カニだしを活かしたアレンジ料理を5つ紹介します。
家庭で簡単にできる作り方です。
ぜひ参考にしてみてください。
カニ味噌汁
定番レシピ。
豆腐やネギなど、シンプルな具材がおすすめです。
- カニだし:210g
- 味噌:小さじ2杯(12g)
味噌の量は、お好みで調整してください。
入れすぎると、カニの風味が消えてしまうので注意。
カニあんかけ
豆腐やチャーハンなど、色々使えます。
- カニだし:150g
- 酒:大さじ1杯(15g)
- 塩:少々
カニカマを加えると風味がアップします。
片栗粉は、カニだしで溶くと味が薄くなりません。
《だし溶き片栗粉》
- 片栗粉:小さじ1杯(3g)
- カニだし:小さじ2杯(10g)
用途によって、分量や濃度は調整してください。
片栗粉1に対して水分が2の割合が理想です。
カニご飯
水の代わりにカニだしで炊くだけです。
カニの香りが存分に楽しめます。
《2合分》
- カニだし:240g
- 酒:100g
- めんつゆ:18g(大さじ1杯)
調味料を含む全ての水量を、
米の1.2倍に調整するのがポイントです。
米1合(150g)に対して、水量180gになります。
目安は、炊飯器の目盛りの下線。
カニラーメン
いつものインスタントラーメンがグレートアップします。
袋に記載されている分量の水を、
カニだしに代えるだけです。
- カニだし:500g
記載されている作り方に従ってください。
カニだし巻き玉子
カニと玉子の相性は抜群です。
- カニだし:50g
- 全卵:3個(約150g)
だしの量を増やすと、
柔らかくなって風味が増す代わりに
巻き方が難しくなります。
だし1に対して全卵3の割合が理想です。
だしを取り終えたカニ殻の処理方法【まとめ】
臭いがでない捨て方
水で洗ってゆで汁の臭いを取ります。
水気をよく切ってから、新聞紙などに包んで捨てます。
水分が残っていると、臭いが出るので注意してください。
使い終わったお茶の葉や、
コーヒーの粉をかけてから包むと
臭いが気になりません。
カニ殻の活用方法
家庭菜園をしている家庭なら、
細かく砕いて肥料にする使い方もあります。
この記事では、カニだしの取り方について、解説しました。
- カニだしの取り方は、殻の下処理にひと手間加えるのがコツ。
- 小さくカットする。
- 焦がさないように焼く(炒る)。
- カニだしの保存は冷凍がおすすめ。
- 製氷皿で小分けにすると、使いやすい。
エビの殻でだしを取るときにも、応用できるやり方です。
煮込む鍋で直接エビの殻を炒ると、
エビみそを余すことなく使い切れます。
カレーの作るときと同じやり方です。
今は、冷凍技術の発展により、
1年中美味しいカニが食べられます。
身だけではなく殻から取ったカニだしも、
ぜひ味わってみてください。