季節を問わず、冷え性に悩まされている人は多いと思います。
冬の寒さは、そうした体に、一層しみてくるでしょう。
あなたは体の冷えにどんな対策をしていますか。
- 体を温めるものを食べる
- 運動をする
- カイロを貼る
- 重ね着をする
- 入浴剤を使う
いろいろありますね。
今日はその一つとして、
水を飲むことの大切さについてお話ししたいと思います。
冬に水なんか飲んだら、
余計に体が冷えるんじゃないの。
そう思っているあなた。
ちょっと待ってください。
冷え性の大きな原因に血行の不良があります。
血のめぐりがよくないと熱が伝わりにくいため、
どうしても体は冷えてしまうのです。
意外かもしれませんが、
血液の半分以上は実は水分です。
「水」と聞いてイメージするのは、無色透明の液体でしょう。
赤い血液が水に見えないのも仕方ありません。
ですが、赤血球などの固形物を除くと血液の半分以上が水なのです。
水分不足が、血のめぐりを悪くし、結果として冷え性が起きます。
命にとって水はもっとも大切なもの
あなたの体の中に水はどれぐらいあると思いますか。
男女で多少違いますが、
成人になると体重の60%が水分になります。
つまり、体重に0.6をかけた数字が体の中にある水の量です。
あなたの体の水分は、
2リットルのペットボトル何本分でしょうか。
人間は年を重ねるにつれて水分量が減ってきます。
赤ちゃんの肌がプニプニしているのは、
水分が豊富だからです。
赤ちゃんの水分量はだいたい75%ぐらい。
お年寄りの肌はカサついて見えます。
実際、水分量は少なく、
60才を過ぎると50%ほどになってしまいます。
人間は食べ物がなくても3週間は生きていけますが、
水がなければ3日と生きられません。
それなのに、美容や健康に関心がある人でも、
体の中の水分量のケアは、案外見落としがちなのです。
水分補給と体温調節
「冷え」という今日のテーマに絞ると、
水は人間の体温調節にも大きな影響を与えます。
「水を飲むと体が冷えるのではないか」
と心配することはありません。
水分が不足すると、
血液はどうしても粘度が高くなります。
ネバネバした血液は、
血管の中をきれいに流れてはくれません。
熱の伝わり方が悪くなることで、
結果的に体が冷えてしまうのです。
飲んだ水は、30秒ほどで血液まで届いてしまいます。
水分補給をしっかりすれば、血の流れがよくなります。
スムーズな流れに乗って体のすみずみに熱が運ばれ、
体温が上がるのです。
簡単にまとめましたが、
血行の良し悪しと水分補給に関係があることは、
分かっていただけたと思います。
では、一日どれぐらい水をのめばいいのでしょうか。
1日に出ていく水の量はだいたいこんな感じです。
- 呼吸から 400ミリリットル
- 皮膚から 600ミリリットル
- 尿と便から 1100~1600ミリリットル
吐く息には水分が含まれていますし、
皮膚からは水分が蒸発しています。
バランスをとるために
1日に入ってくる水の量はこうなります。
- 水分摂取 1000~1500ミリリットル
- 食物中の水分 800ミリリットル
- 代謝水 300ミリリットル
食事に含まれている水分や、体内で作られる水分の量は、
ほぼ固定と考えます。
すると、1日1500ミリリットル(1.5L)の
水分をとらなくてはいけません。
逆に言えば、これだけの量を飲まなければ、
血液の流れが悪くなって冷えへとつながるのです。
1.5Lは、思ったより多いですね。
これだけの量を毎日飲むのは大変かもしれません。
なので、1日を午前・日中・夕方以降の3つの時間帯に分けて
小分けにして飲むのがいいでしょう。
喉が渇いてから飲むのではなく、
渇く前に飲むことが大事です。
また、常温の水を飲みましょう。
冷たい水は胃腸に負担をかけてしまいます。
水を飲まないのもダメですが、飲みすぎもダメ。
体から出ていく量よりも多い水分を補給した場合、
余分な水が体内に溜まることで、
かえって冷えを引き起こします。
水分補給はやっぱり水で
コーヒー、お茶、ジュースや清涼飲料水で
水分補給をしてはダメなのでしょうか。
結論から言いますと、お勧めできません。
水を飲んで体の中に水分を補給しましょう。
コーヒーやお茶に含まれるカフェインは、
体の中の水を吸収して、
尿として体の外へ出す方向に働きます。
コーヒーやお茶をいつも飲んでいると、
体の中からどんどん水分が抜けていきます。
いつの間にか、体は脱水状態になっているのです。
私はコーヒーが好きなのですが、
あくまで嗜好品として少量を楽しむだけにしています。
ジュースや清涼飲料水はどうでしょうか。
こういった飲み物の中には、
糖分や添加物が入っています。
水の代わりに飲むのはやはり避けたほうがいいです。
まとめ
今日は、人間の体から見た冷え性対策について
お話ししました。
冬は寒いだけでなく、空気も乾燥しています。
いつの間にか体から水分が抜けているのです。
だからこそ、水分補給をしっかり行いましょう。
血液の水分量を増やして血の流れを良くすることで、
体のすみずみまで熱を運んでやることができるのです。
コーヒー、お茶、清涼飲料水やジュースではなく、
水を飲んで体の中に水分を補給しましょう。
水を小まめに飲むことが、冷え性対策の基本です。
他のやり方をそれに組み合わせることで、
あなたオリジナルの寒さに負けない体づくりをしていきましょう。