- ブロッコリーの正しい下処理を教えて!
- 水を弾いてしまってうまく洗えない。
- ブロッコリーを洗わないとどうなるの?
- もし付いている虫を食べてしまったら?
- ブロッコリーを美味しく食べたい!
ブロッコリーには、蛾の幼虫やアブラムシなどの
害虫が住みついています。
もちろん出荷時に入念なチェックが入りますが、
取り切れず市場に出まわることも少なくありません。
ブロッコリーは複雑な形状ゆえに、
全ての虫を取り除くのはとても難しいからです。
この記事は、ブロッコリーの正しい下処理と
虫の対処法について詳しく解説します。
この記事の内容を実践すれば、
安全で美味しいブロッコリーが毎回食べられます。
結論から言うと、洗い方を工夫するだけです。
簡単にできる洗い方を7つ紹介しているので、
お好みのやり方を見つけてください。
ブロッコリーの正しい下処理【虫や汚れを落とす洗い方7選】
ブロッコリーの下処理は、
「洗う・食べやすい大きさに切る」の2つだけです。
とくに「洗い」は重要な工程になります。
虫や農薬が付いているからです。
ブロッコリーは複雑な形状をしているため、
表面だけでなく内部にも汚れがたまりやすい野菜です。
洗い方には工夫が必要で、
他の野菜と同じようにはいきません。
7通りの洗い方を紹介するので、
あなた好みの方法を見つけてください。
水洗い
- ボウルに水を張る。
- 茎を上にして、20分浸けておく。
ブロッコリーが浮いてくるようなら、重しをのせる。 - 円を描くように、回しながら洗う。
遠心力を利用するのがコツ。
最も簡単な洗い方です。
隙間に水が行きわたるように、
たっぷりの水でしっかり浸けてください。
仕上げに遠心力を使って、
残った虫の死骸や汚れを洗い落としましょう。
ぬるま湯洗い(50度洗い)
- ボウルに50℃のぬるま湯を張る。
- 茎を上にして、2~3分浸けておく。
- ぬるま湯の中で、円を描くように洗う。
遠心力を利用する。 - ぬるま湯を捨て、水洗いする。
50度洗いといって、
他の野菜を洗う際にも有効な洗い方です。
汚れが取れやすいうえに、色も鮮やかになります。
湯通し
- 鍋にお湯を沸かす。
- 沸騰したら火を止めて、ブロッコリーを30秒くらい浸ける。
火を止めてから入れないと、茹でる前に身が崩れる。
浸け過ぎると、熱が通ってしまう。 - お湯の中で、円を描くように洗う。
- よく水洗いする。
下処理後に茹でるとしても、洗った方が良いでしょう。
洗わないと、
汚れが浮き出たお湯で茹でることになるからです。
塩水洗い
- ボウルに水を張る。
- 塩を小さじ1杯(6g)加えてよく混ぜる。
- ブロッコリーを20分浸けておく。
- 塩水の中で、円を描くように洗う。
- 水で塩を洗い流す。
塩には殺菌効果があるので、
水だけで洗うよりも効果的です。
酢水洗い
- ボウルに水を張る。
- お酢を大さじ1杯(15g)加える。
- ブロッコリーを20分浸けておく。
- 酢水の中で、円を描くように洗う。
- 水でお酢を洗い流す。
お酢にも高い殺菌効果があり、
カビやウイルスの繁殖を防ぎます。
重曹洗い
- ボウルに水を張る。
- 重曹を小さじ1杯(4g)加えてよく混ぜる。
- ブロッコリーを20分浸けておく。
- 重曹水の中で、円を描くように洗う。
- 水でよく洗い、重曹を落とす。
アルカリ性の重曹なら、
虫だけでなく農薬を落とすのにも効果的です。
野菜用洗剤で洗う
- ボウルに水を張る。
- 野菜用洗剤を加えてよく混ぜる。(商品に記載されている分量)
- ブロッコリーを3~4分浸けておく。
- 円を描くように洗う。
- 水でよく洗い、野菜用洗剤を落とす。
野菜用洗剤は、農薬やワックスを落とすだけでなく
野菜の鮮度を保つ効果もあります。
大きめのボウルがなければ、ポリ袋で代用できます。
袋の口を結んで上下に振れば、かなりの洗浄力になります。
虫の死骸や汚れがポリ袋にたまるので、
中の水はこまめに入れ替えてください。
切ってから洗うか?まるごと洗うか?
「切ってから洗った方が良いのでは?」
確かに、下処理の段階でどうせ切るので、
切ってから洗った方が効率的ではあります。
ですが、一概に良いとは言えません。
切り口から栄養が流れ出てしまうからです。
切ってあれば、隙間がなくなり汚れが落ちやすくなります。
一方で、水溶性のビタミンCは水に溶け出します。
栄養価を重視するなら丸ごと、
手間を重視するなら小房に切ってから洗うと良いでしょう。
丸ごと洗うメリット・デメリット
- メリット:栄養が流れ出にくい
- デメリット:汚れが落ちにくい
切ってから洗うメリット・デメリット
- メリット:汚れが落ちやすい
- デメリット:栄養が抜けやすい
ブロッコリーの切り方
- 茎の根本に包丁を入れて、茎と房に切り分ける。
- 房が枝分かれしている部分から、1房ずつ切り分ける。
細かく切り過ぎると、バラバラになるので注意。 - 茎は、太い部分と細い部分に切り分ける。
- 太い部分の皮を厚めにむき、縦に薄くスライスする。
中心部分が甘くて美味しい。 - 細い部分は、食べやすい大きさにスライスする。
ブロッコリーは必ず洗おう!【虫が人体に及ぼす悪影響】
ブロッコリーを洗わずに食べると、
人体に悪影響を及ぼす可能性があります。
有害な虫や農薬などが、付着している可能性があるからです。
具体的には、葉や茎に生息する害虫、農薬、
農薬を含む土などが付着しています。
「ブロッコリーに付いている虫を、食べてしまったらどうなるの?」
加熱していれば問題ありません。
熱によって、虫の毒性やウイルスが無効化するからです。
むしろ虫が付いているブロッコリーは、
農薬が少ない証拠と言えます。
日本では茹でたり炒めたりするのが主流なので、
下処理が甘くてもあまり害はありませんでした。
最近では、欧米の影響もありダイエットに良いからと、
生食する人が増えてきました。
食べ応えがあるうえに、
熱に弱い栄養素を残さず摂取できるからです。
生食する場合は、より丁寧に洗うことが大切です。
下処理の段階で、さっと湯通しするだけでも
かなり虫や農薬を落とせます。
大抵の虫は、誤って食べてしまっても人体に害はありません。
しかし、蛾の幼虫には毒性を持つ種類が存在します。
またアブラムシは、自身は無害でも媒介といって
よそからカビやウイルスを運んできます。
ブロッコリーが美味しくなる茹で方と長持ちする保存方法!
下処理だけでなく茹で方も工夫することで、
ブロッコリーがより美味しくなります。
ちょっとしたことに気を付けるだけなので、
特別な技術は要りません。
美味しくなる茹で方
お湯はたっぷり
ブロッコリーを入れたときに、
温度を下げないためです。
加熱時間を短くすることで、
旨味と色が抜けるのを防ぎます。
また、熱に弱い栄養素が残りやすくなります。
1.5%の塩を加える
効果を引き出しつつ、
ギリギリ塩味が付かない量です。
水1200mlに対して、塩18g(大さじ1杯)が目安。
塩の効果は次のとおり。
- えぐみを抑える
- 栄養素が抜けにくい
- 色鮮やかになる
- 旨味を引き出す
蓋はしない
ブロッコリーに含まれる酸を、
蒸発させるためです。
ゆで汁が酸性になると、色が抜けてしまいます。
火が通りにくい茎の部分から入れます。
茹で時間は、1分30秒~2分くらいを目安に
好みの硬さに調整してください。
冷水で急速冷却
色と旨味が抜けすぎるのを防ぎます。(色止め)
水溶性の栄養素が抜けないように、
荒熱が取れたらすぐに水からあげてください。
水を切りやすくするために、
房を下にして並べます。
水気は腐敗の元になるので、
くれぐれもよく切ってください。
ブロッコリーの長持ちする保存方法
冷凍保存がおすすめ。
保存期限の目安は次のとおりです。
- 冷蔵で4~5日
- 冷凍で1ヶ月
ブロッコリーは、必ず下処理をしておきます。
生のまま冷凍
- 水気をよく拭き取り、1食分ずつ小分けにする。
- フリーザーバックに入れて、空気を抜いて密閉する。
房の部分が崩れやすくなっているので、
取り扱いは丁寧に。
冷凍庫が狭い場合は、
容器に入れて外部からの衝撃から守りましょう。
- メリット:食感や栄養が残る。
- デメリット:房が崩れやすくなる。
茹でてから冷凍
- 沸騰したお湯に塩を加えて、30秒ほど硬めに茹でる。
- 冷水には取らず、常温で荒熱を取る。
水分が多いと、冷凍時に霜が発生して劣化します。
高温のまま短時間で茹でて、
なるべく水に浸からないようにしましょう。
- メリット:加熱してあるのですぐに使える。
- デメリット:食感と栄養価が生より劣る。
解凍方法
冷凍のまま調理するのがおすすめです。
自然解凍すると、みずっぽくなります。
そのまま食べる場合は、
水を大さじ2杯(30g)程度ふりかけ、
ラップをして600Wで2~3分加熱してください。
水の代わりに「白だし」をかけると、
風味が良くなり和風の味付けになります。
マヨネーズや塩に飽きたら、
試してみてください。
ブロッコリーの正しい下処理【まとめ】
ブロッコリーは複雑な形状ゆえに、
汚れがたまりやすい野菜です。
- ブロッコリーの下処理は、洗い方に工夫が必要。
- ブロッコリーを洗わないと、人体に悪影響をもたらす可能性がある。
- 加熱していれば、付いている虫を食べても問題はない。
- 茹で方も工夫すれば、より美味しく食べられる!
- 下処理後のブロッコリーを長持ちさせるなら、冷凍保存がおすすめ。
全てのブロッコリーに、
虫が付いているわけではありません。
しかし、虫がいないということは、
代わりに農薬が付着している可能性が高いです。
ブロッコリーは、丁寧に下処理をすることで、
各段に美味しくなります。
この記事を参考にして、
安全で美味しいブロッコリーを召し上がってください。